紙 版
「コント」「けし粒小説」「ショートショート」など、すがたかたちを変え、人々に親しまれてきた掌編文学の百年を検証。
| 出版年月 | 2025年11月15日 |
|---|---|
| ISBN | 978-4-87259-850-6 C3091 |
| 判型・頁数 | A5判・432ページ |
| 定価 | 本体8,000円(税込8,800円) |
| 在庫 | 在庫あり |
「迅速尊重時代」の文学から20世紀をとらえる。
長編・短編を中心に語られてきた日本近現代文学史を、短編よりも短い小説、「掌編文学」から考察する。
1920年代半ばに流行した「コント」、新感覚派の試みとしての「掌篇小説」、プロレタリア文学の実践としての「壁小説」、国策文学としての「辻小説」、星新一を中心とした「ショートショート」……ほかにも、「原子小説」「四〇〇字小説」「けし粒小説」などの名ですがたかたちを変え、人々に親しまれてきた“ごく短い小説”掌編文学の百年を多角的に検証する。掌編文学を掲載するのに適したメディアであった新聞との関係も考察しつつ、太宰治、三島由紀夫、松本清張、村上春樹らの作品も具体的に論じる。
はじめに―ごく短い小説との遭遇
第1部 近現代日本の掌編文学―コントを中心に
第1章 日本掌編文学史―一〇〇年の素描
第2章 「コント」と「掌篇小説」の発生―一九二〇年代中期
第3章 拡散するコント―一九三〇年代を中心に
第4章 武野藤介論―「コントの神様」の執筆活動
コラム① 億良伸を探して―消えた「掌篇小説」の原点
第2部 掌編文学とメディア―新聞から
第1章 「ニユース小説」という試み―『時事新報』と文学者
第2章 戦後の新興地方紙と掌編文学
第3章 戦後の全国紙と掌編文学―特集を中心に
コラム② 「コント」の終わりに―『日本経済新聞』『中部日本新聞』の特集
第3部 掌編文学を読む
第1章 太宰治『あさましきもの』―再帰的構造
第2章 織田作之助『実感』―掌編文学の生成
第3章 坂口安吾『復員』―凝縮された内面の劇
第4章 杉山平一『お菓子』『軌道』―ジャンルの境界
第5章 三島由紀夫『恋文』『日食』―被占領下のメディアのなかで
第6章 松本清張『「過去の女」報告書』―長編への助走
第7章 村上春樹『ことわざ』―言葉の手ざわり
おわりに
注 / 本文および注で言及した以外の主要参考文献 / あとがき / 初出一覧 / 関連年表/索引( 事項・人名・媒体名)
斎藤理生(サイトウマサオ)
1975年生。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)(大阪大学、2004年)。2006年に群馬大学教育学部講師、2008年に同准教授。2014年より大阪大学大学院文学研究科准教授。2021年、同教授を経て、現在同人文学研究科教授。専攻は日本近現代文学。
【主著】
『新世紀 太宰治』(共編著、双文社出版、2009年)
『太宰治の小説の〈笑い〉』(双文社出版、2013年)
『小説家、織田作之助』(大阪大学出版会、2020年)
『太宰治 単行本にたどる検閲の影』(共編著、秀明大学出版会、2020年)
イベント 2026年2月6日
【要予約】斎藤理生氏・大澤聡氏トーク&読書会開催!
「ごく短い小説」を読む―超短編文学をめぐるトーク&即興ミニ読書会―
日時 2026年3月1日(日)15:00-17:00
場所 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店4Fイベントスペース
備考 参加費無料・要予約(下記リンクから)
小品、掌の小説、ショートショート、超短編……百年以上にわたり様々な名前で呼ばれ、人々を楽しませてきた日本の「ごく短い小説」=掌編文学。一方、これまでの文学論では、長編や中短編作品の陰に隠れ、それらが専門に論じられることは多くありませんでした。
本イベントでは、昨秋『ごく短い小説の研究―近現代日本掌編文学論―』(大阪大学出版会)を刊行した文学研究者の斎藤理生さんと批評家・メディア史研究者の大澤聡さんが、掌編文学の知られざる魅力を語りつくすとともに、イベント後半には、参加者のみなさまとその場で数百文字のごく短い作品を読んで意見交換する、いわば「ミニ読書会」をとおして、ふだんの読書とは異なった体験を提供してくださいます。
たくさんの方々のご参加をお待ちしております。
https://www.osaka-up.or.jp/top_images/eventsho-hen/eventsho-hen.html













