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プラネタリーヘルス叢書―人と地球といのち 1

プラネタリーヘルスという視座

中村安秀 編著/小笠原理恵 編集/渡辺知保鹿嶋小緒里中村桂子坂本峰至橋爪真弘五箇公一山極壽一釘田博文浦辺真帆家田菜穂子

紙 版

地球と生き物すべての健康を考える「プラネタリーヘルス」。日本WHO協会理事長編集のもと様々な研究をわかりやすく紹介。

出版年月2026年06月10日
ISBN978-4-87259-865-0 C1340
判型・頁数 四六判・250ページ
定価本体2,300円(税込2,530円)
在庫未刊・予約受付中
内容紹介
目 次
著者略歴

地球と、地球に生きるすべてのいのちの健康を考える――

地球の健康と人間の健康を実現し、豊かな自然と賢い資源管理のもとで人類と地球上の生き物すべてのいのちのウェルビーイングを考える「プラネタリーヘルス」。本書ではその具体的な研究の取り組みとして、感染症、公害、昆虫類や霊長類と環境、国際保健医療など様々な視点を紹介する。日本WHO協会理事長監修・編集のプラネタリーヘルス入門書。"

巻頭言(中村安秀)
はじめに プラネタリーヘルスという視座(中村安秀)
第1章 プラネタリーヘルス実現に向けた取り組み(渡辺知保)
第2章 未来を切り開く超学際アプローチ(鹿嶋小緒里・中村桂子)
第3章 水俣病から学び続ける―環境・生態・人の健康の連続性
(坂本峰至)
第4章 20世紀最大の環境破壊―アラル海の消失と地域住民の健康(橋爪真弘)
第5章 グローバル化がもたらす昆虫多様性の危機(五箇公一)
第6章 野生動物から見たプラネタリーヘルス(山極壽一)
第7章 ワンヘルスに関する国際的な取り組み(釘田博文・浦辺真帆・家田菜穂子)
第8章 国際保健医療からプラネタリーヘルスを照射する(中村安秀)

中村安秀(ナカムラヤスヒデ)

公益社団法人日本WHO 協会理事長、大阪大学名誉教授、国立看護大学校特任教授
1977 年東京大学医学部卒業。小児科医。インドネシア・スマトラ島での小児保健医療、パキスタンでのアフガニスタン難民保健医療など国際保健の現場で活躍。母子手帳を海外に広めた功績により2015 年に第43 回医療功労賞、2024年に大同生命地域研究特別賞を受賞。どこの国にいっても子どもがいちばん好き。

小笠原理恵(オガサワラリエ)

大阪大学大学院医学系研究科特任講師、同大学医学部附属病院国際医療センター副センター長、同大学ユネスコチェアGlobal Health & Education プロジェクトオフィサー。
公益社団法人日本WHO 協会常任理事米国のコミュニティ・カレッジで看護学を修了。日本や中国において医療・コミュニケーション分野で実務経験を積んだ後、学界に参画。大阪大学大学院で博士(人間科学)を取得。専門は医療社会学。研究関心はグローバルヘルス、多文化社会における健康格差の是正など。

渡辺知保(ワタナベチホ)

長崎大学熱帯医学・グローバルヘルス研究科教授、プラネタリーヘルス学環初代学環長
東京大学大学院医学系研究科・教授(人類生態学)。国立環境研究所・理事長を経て、2021 年4 月から長崎大学熱帯医学・グローバルヘルス研究科教授、2022 年10 月より現職。東京大学名誉教授。保健学博士。専門は人類生態学、毒性学、持続可能性と健康。著書に『人間の生態学』(2011、朝倉書店。編著)、“Health in Ecological Perspective in Anthropocene”(2018, Springer.編著)など。

鹿嶋小緒里(カシマサオリ)

広島大学IDEC 国際連携機構 プラネタリーヘルス・イノベーションサイエンスセンター(PHIS)センター長/広島大学大学院環境保健科学研究室 教授
専門は気候変動、大気汚染、自然災害などによる健康影響についての環境疫学研究を実施。主に海外を含む資源が限られた地域での健康な生活のための環境改善に主眼をおいている。近年は、超高齢化社会が進む日本の地域社会でのプラネタリーヘルスの測定および実践のための学際研究にも取り組んでいる。

中村桂子(ナカムラケイコ)

東京科学大学(Science Tokyo)名誉教授
専門は都市環境と健康に関わる実装科学研究。東京医科歯科大学医学部卒業。
同大学国際保健医療事業開発学分野教授、WHO 健康都市研究協力センター所長として、250 以上の都市自治体、研究機関と連携し、健康で安全、持続可能な都市政策に関わる研究と事業に取り組んだ。アジア太平洋、中東、アフリカの15 か国で公衆衛生学共同研究を展開し、プラネタリーヘルスに取組む人材の育成に関わっている。

坂本峰至(サカモトミネシ)

国立水俣病総合研究センター所長特任補佐
専門は環境疫学・毒性学。40 年以上にわたりメチル水銀の胎児影響を研究し、国際学術誌に約100 編の論文を発表。胎盤を介した胎児への高濃度メチル水銀蓄積や男児の高い感受性を科学的に実証した。これらの成果は、妊婦の魚介類摂取に関する厚生労働省指針の科学的根拠として採用された。WHO 要請による海外水銀汚染調査など国際貢献も行い、人事院総裁賞(2017)、瑞宝小綬章(2025)を受章。水俣病研究と国際保健に長年従事してきた。

橋爪真弘(ハシヅメマサヒロ)

東京大学大学院医学系研究科 国際保健政策学/ 長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6 次評価報告書第2 作業部会主執筆者、世界保健機関(WHO)技術諮問委員会委員、中央環境審議会専門委員(気候変動影響評価等小委員会)、環境省「気候変動の影響に関する分野別WG(健康分野)」座長等を歴任。

五箇公一(ゴカコウイチ)

国立環境研究所 生態リスク評価・対策研究室 特命研究員
専門は保全生態学、農薬科学、ダニ学。1990 年、京都大学大学院修士課程修了。同年宇部興産株式会社入社。1996 年、博士号取得。同年12 月より国立環境研究所。ヒアリなどの外来生物防除、ネオニコチノイドなどの農薬リスク管理、および新型コロナを含む人獣共通感染症対策など、様々な生態リスク研究を通じて、生物多様性と人間社会の関わり方を追求。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(2010、集英社)、『これからの時代を生き抜くための生物学入門』(2020、辰巳出版)など。

山極壽一(ヤマギワジュイチ)

総合地球環境学研究所。霊長類学・人類進化論専門。ニホンザルやアフリカ各地でゴリラの社会生態学調査を通じて人類社会の由来を考察している。主な著書に、『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』(2020、家の光協会)、『共感革命』(2023、河出新書)、『老いの思考法』(2025、文藝春秋)、『ゴリラの森で考える』(2025、毎日新聞出版)など多数。

釘田博文(クギタヒロフミ)

国際獣疫事務局(WOAH)アジア太平洋地域代表
農林水産省に30 数年間勤務、主に畜産関係、国際協力関係の業務に従事。2004年から2006 年、首席獣医官及び国際獣疫事務局に対する日本政府代表。2013年4 月から現職。東京大学畜産獣医学科卒業。

浦辺真帆(ウラベマホ)

国際獣疫事務局(WOAH)アジア太平洋地域代表事務所 キャパシティビルディング地域調整官
アジア太平洋地域の「獣医サービス」の能力向上や人材育成に向けた取り組みをサポート。現職に就く前は、WHO ベトナム事務所で人獣共通感染症対策に携わる。米国ペンシルバニア大学獣医学部を卒業後、ジョンズ・ホプキンズ大学にて公衆衛生修士課程修了。

家田菜穂子(イエダナホコ)

国際獣疫事務局(WOAH)アジア太平洋地域代表事務所 薬剤耐性(AMR)地域事業担当官
動物衛生分野における薬剤耐性対策および関連事業のマネジメントを担当。前職ではFAO 近東・北アフリカ地域事務所およびFAO シリア事務所にて畜産専門家として、主に畜産の生産性向上とサステイナビリティに関する事業に従事。名古屋大学大学院生命農学研究科にて博士号(農学)取得。