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技能実習生と日本語のリアル

これからの外国人労働者受け入れ制度と日本語教育のために

道上史絵

紙 版

ベトナム出身の技能実習生への量的、質的調査から、現実に即した日本語教育施策の必要性と受け入れのあり方について提言する。

出版年月2024年12月25日
ISBN978-4-87259-809-4 C3037
判型・頁数 A5判・356ページ
定価本体5,500円(税込6,050円)
在庫未刊・予約受付中(近刊)
内容紹介
目 次
著者略歴

問題なのは日本語教育だけではない。彼らを取り巻く社会と受け入れ制度の在り方だ。
労働者の日本語能力向上の必要性が常に叫ばれながら、形骸化した状態で維持されてきた技能実習制度。技能労働者たちは、労働環境、賃金の不払い、パワハラ、不法在留など課題山積の現状において、日本語をどのよう捉え、学び、使って生きているのか。本書では日本で就労する外国人労働者として最も多いベトナム出身の技能実習生を対象として、来日の動機、日本語学習の実態、就労場面での日本人従業員との間の会話分析などの量的、質的調査を経て、リアリティに基づいた日本語教育施策の必要性と外国人労働者の受け入れ方の再検討、日本語教育のあり方について提言する。

はじめに
第1章 研究の社会的背景
1.1 日本の技能労働者受け入れ
1.2 技能労働者と日本語教育
1.3 研究の起点 
1.4 本書の問題意識

第2章 研究概要
2.1  本研究の目的と日本語教育的意義—ウェルフェア・リングイスティクスとしての日本語教育
2.2 研究デザイン

第3章 先行研究
3.1 技能労働者に関する社会科学分野の研究
3.2 日本語教育学分野の研究
3.3 第3章まとめ

第4章 なぜ日本へ行くのか
—量的調査から見えるもの
4.1 調査概要
4.2 候補生調査
4.3 実習生調査
4.4 候補生調査と実習生調査全体の考察
4.5 第4章まとめ

第5章 なぜ日本語を学ぶのか
—質的調査から見えるもの
5.1 調査目的
5.2 調査方法
5.3 調査結果
5.4 考察 —ベトナム人技能実習生にとっての日本語への投資
5.5 第5章まとめ

第6章 技能実習修了後の展開と日本語
6.1 調査目的 
6.2 調査概要
6.3 インタビュー対象者
6.4 当事者の語り
6.5 第6章まとめ 

第7章 就労場面におけることばの実践
7.1 調査目的
7.2 ビジネス日本語との比較
7.3 調査方法
7.4 調査結果
7.5 考察 
7.6 第7章まとめ 

第8章 総合考察—技能労働者受け入れと日本語教育の展望
8.1 技能労働者受け入れ制度 
8.2 技能労働者に対する日本語教育
8.3 結論 —ウェルフェア・リングイスティクスとしての日本語教育
参考文献・あとがき・謝辞

道上史絵(ミチガミフミエ)

立命館大学理工学部准教授.大阪大学大学院言語文化研究科日本語・日本文化専攻博士後期課程修了.博士(日本語・日本文化).日本語教育機関(法務省告示校)等での日本語教育に約15 年携わったのち,津山工業高等専門学校総合理工学科特命助教を経て現職.
著書に『技能実習生と日本語教育』(大阪大学出版会,2021 年,真嶋潤子編著)などがある.

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