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生命科学が変わる!

タンパク質の構造・機能の基礎から研究テーマ例まで

倉光 成紀増井 良治中川 紀子

紙 版電子版

生命科学を理解する上で役立ちそうな一般法則を、主にタンパク質の立体構造と機能について収集することを試みた意欲的な一冊。

出版年月2024年03月29日
ISBN978-4-87259-797-4 C3045
判型・頁数 B5判・262ページ
定価本体3,000円(税込3,300円)
在庫在庫あり
内容紹介
目 次
著者略歴

最近の生命科学は、DNAのゲノム解析法や電子顕微鏡(cryoEM)の進歩によって、生命現象に関与するタンパク質の立体構造が次々に明らかにされつつある。それによって、生命現象を化学反応として理解できる機会が飛躍的に増えつつあるので、本書の題名を「生命科学が変わる!」とし、本書一冊で、タンパク質の「立体構造」と「機能」について、理解できるように試みた。

これらの情報によって、病気の治療法を医師と相談する場合や、健康維持のための健康食品の活用、さらに無農薬野菜の栽培などの際にも、文献やネットから、より短時間に正確な情報収集が可能になると期待される。

 第1章では、DNA 情報を利用してタンパク質ができるまでの全体像(セントラルドグマ)から、「生きていること」のすばらしさを概観する。これらの内容に親しみのある読者は、この章をスキップして、第2章へ進んでいただきたい。

第2章では、生きることを可能にしている生体分子、とくにタンパク質を中心にして、「生命現象を化学的に、さらに、なるべく定量的に、理解するための基礎知識や一般法則」を理解することを試みる。それとともに、化学反応のうちの平衡反応を紹介する。

第3章では、タンパク質分子の立体構造と、その構造ができる過程や壊れる過程、そして、できた構造の安定性などについて、第2章を活用しつつ理解する。

それとともに、化学反応の平衡と速度との関係を紹介する。

第4章では、タンパク質分子の中の酵素分子について、定常状態(低濃度の酵素と基質との反応)の反応解析によって、酵素反応全体のどのような情報が得られるかを紹介する。それとともに、第3章で紹介した平衡と速度の活用例も紹介する。

第5章では、第2〜4章までの情報も利用し、「酵素タンパク質の立体構造と分子機能は、どこまで理解することができるようになったか」、「何がわかっていないか」などについて、実際の例を利用しつつ、なるべく一般性を持たせて紹介する。

第6章で対象となる細胞全体で働いているタンパク質群は、第5章のような個性あるタンパク質たちである。

また付録では、実際に、酵素分子の機能(活性)解析する方法を紹介する。その酵素分子と基質分子の組み合わせが世界初であれば、その実験結果は新発見となる。

 全体を通して、タンパク質分子に関連する「これまでにわかった一般法則」を整理するとともに、「まだ各論的現象が発見された段階だが、将来一般法則となる興味深い現象」を読者対象に伝えることで、生命科学研究の発展を期待している。

はじめに
第1章 生きていることの神秘
1. 命の設計図(DNA)はどのような形をしているのか
2. DNA が「切れず」「もつれず」正確に複製される仕組み
3. 意外に不安定な遺伝子情報を正確に引き継ぐしくみ
4. DNA の転写と翻訳
本章に関連した研究テーマの例

第2章 生体分子の構造と働き
1. 生体分子の元素
2. タンパク質分子のイメージ
3. 多くの機能を備えたアミノ酸側鎖(残基)
4. 生命科学をより深く理解するための基本事項
参考文献
本章に関連した研究テーマの例

第3章 タンパク質の立体構造―これまでにわかった法則と残された謎―
1. タンパク質の構造が変わると生じる機能変化
2. アミノ酸配列から立体構造を予測する挑戦
3. 予測した立体構造が正しいことを確かめる方法
4. 立体構造予測法の進歩によって、可能になったこと
5. 今後の立体構造解析
6. 分子の相互作用の一般法則
7. タンパク質の安定性―平衡反応と反応速度との関係
参考文献
本章に関連した研究テーマの例

第4章 タンパク質の分子機能―これまでにわかった法則―
1. 酵素タンパク質の反応過程
2. 迅速平衡の取り扱いの利用例
3. タンパク質の機能を調べるための実践的アドバイス
参考文献
本章に関連した研究テーマの例

第5章 タンパク質の分子機能解析と残された謎
1. 活性部位のアミノ酸媒基の役割を調べる一般的方法
2. 分子機能を広く学ぶことができるタンパク質の例
3. 二基質酵素に秘められた謎
4. 不思議な活性を示す酵素の例
参考文献
本章に関連した研究テーマの例

第6章 基本的生命現象の系統的解明
1. 生物に共通な基本的生命現象の系統的解明
2. 高度好熱菌丸ごと一匹の化学的研究
3. 細胞モデルとして適した高度好熱菌
4. 研究の進行手順
5. これまでの進行状況
6. 今後の課題
参考文献
本章に関連した研究テーマの例

付録
A1.単位など
A2.アミノ酸側鎖などの構造式を理解するために
A3.タンパク質などの立体構造を見てみよう
A4.酵素反応を測定して見てみよう

あとがき

倉光 成紀(クラミツ セイキ)

1977 年 大阪大学大学院理学研究科 博士課程修了 理学博士
現在 大阪大学 名誉教授、NPO 阪大理学テクノリサーチ 理事代表
研究テーマ 酵素反応機構、高度好熱菌( Thermus thermophilus HB8)丸ごと一匹、機能未知タンパク質
所属学会 日本生化学会、日本蛋白質科学会、極限環境生物学会、日本ビタミン学会、日本生物物理学会、日本分子生物学会、日本化学会

増井 良治(マスイ リョウジ)

1977 年 大阪大学大学院理学研究科 博士課程修了 理学博士
現在 大阪公立大学 教授
研究テーマ DNA 修復システム、ヌクレオチド代謝システム、翻訳後修飾、高度好熱菌、T. thermophilus、機能未知タンパク質
所属学会 日本生化学会、日本蛋白質科学会、極限環境生物学会、日本分子生物学会、Protein Society

中川 紀子(ナカガワ ノリコ)

2001 年 大阪大学大学院理学研究科 博士課程修了 理学博士
現在 大阪大学 高等教育・入試研究開発センター 特任助教
研究テーマ DNA 修復機構の解析、構造ゲノム科学、高度好熱菌 T. thermophilus
所属学会 日本生化学会、日本分子生物学会、極限環境生物学会

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