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鴻池幸武文楽批評集成
多田英俊 編集
紙 版
昭和10年代に活躍し、夭折した批評家、鴻池幸武の文楽評を集大成した一冊。その全貌を明らかにするとともに現代的意義を検討。
出版年月 | 2019年02月28日 |
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ISBN | 978-4-87259-674-8 C3074 |
判型・頁数 | A5判・472ページ |
定価 | 本体7,600円(税込8,360円) |
在庫 | 在庫あり |
昭和10年代に活躍した文楽研究家、鴻池幸武の文楽評を集大成した一冊。「風」を絶対視し豊沢団平を核とした文楽・浄瑠璃義太夫節研究の足跡をたどりつつ、あらためてその現代的意義を検討する。読売新聞関西版などの新資料を含む55篇の文楽評に、初出の自筆書入本など周辺資料を併載。フィリピンで戦死して七十余年、「日本は一人の天才を失った」と盟友武智鉄二に言わせた、夭折の批評家鴻池幸武の全貌を明らかにする。
口絵 鴻池幸武自筆書入本
序
第一部 鴻池幸武による「文楽評」の成立背景と特徴分析
はじめに
一 鴻池幸武と「文楽」
二 鴻池幸武「文楽評」の成立経過
第一期 習練期
第二期 確立期
第三期 完成期
三 鴻池幸武「文楽評」の特徴分析
Ⅰ 芸術としての文楽とその裏付けたる「風」
Ⅱ 彦六座賞讃と文楽座批判
Ⅲ 理屈以前の音曲性重視
Ⅳ 御曹司、研究家そして文学者
おわりに
鴻池幸武文楽関係略年表
鴻池幸武「文楽評」一覧
時系列順
掲載誌(紙)別
第二部 鴻池幸武文楽批評集
収録に際して
昭和一一年
昭和一四年
昭和一五年
昭和一六年
昭和一七年
昭和一八年
あとがき
多田英俊(タダ ヒデトシ)
1957年4月15日生まれ。
1980年筑波大学第一学群人文学類卒業。2010年大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻博士後期課程修了。博士(文学)。京都府立高等学校教諭・指導教諭・司書教諭、京都造形芸術大学非常勤講師、京都教育大学非常勤講師、大谷大学非常勤講師。
人形浄瑠璃文楽に関するWebページ「音曲の司」主宰。
主要業績:
•「思想教育の芸術鑑賞に及ぼす影響について―戦前の女学校向け人形浄瑠璃公演を中心に」『演劇学論叢』(大阪大学大学院文学研究科演劇学研究室)第15号、2016年
•「平成二十三年度上半期(一月から六月)の文楽評・附歌舞伎鑑賞教室(関西)」『歌舞伎―研究と批評』第48号、2012年
•「人形浄瑠璃における「序切跡」についての考察―詞章内容および曲節の分析から」『藝能史研究』(藝能史研究会)第189号、2010年
・独立行政法人日本学術振興会科学研究費補助金(奨励研究)採択課題
「古典芸能における日露戦争三十周年―国民精神の高揚と文化の対外…
書評・紹介 2020年2月2日
『鴻池幸武文楽批評集成』が、毎日新聞「今週の本棚」(評者:渡辺保氏)で紹介されました。
「厳正極める批評家の直言」
https://mainichi.jp/articles/20200202/ddm/015/070/011000c