紙 版
生成AIが投げかける「人間の心とは何か」という問いに注目し、自然科学、人文科学の双方からAIと人の心に迫る。
| 出版年月 | 2026年08月21日 |
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| ISBN | 978-4-87259-652-6 C1304 |
| 判型・頁数 | 四六判・184ページ |
| 定価 | 本体2,100円(税込2,310円) |
| 在庫 | 未刊・予約受付中 |

日本を支える研究者たちが繰り広げる、AIと人間のこころの関係を考えるための知的討論
生成AIの技術的発展は、徐々に私たち人間の心に影響を与えつつ、「知性とは何か」「自律性とは何か」という根源的な問いを投げかけてきている。数理研究者たちはAIが研究されてきた背景と人間の意識・知性の進化の歴史を解きほぐし、対話型生成AIが現代社会にもたらす「解決」の意義と将来性を考える。人文社会科学者は、脳科学とAI科学により解明された「人間とは何か」という問いのなかに、人文社会科学の固有領域を見出そうとする。脳科学者は、人間の「内省」が脳のどこから生まれるのかを明らかにすることで、人間とAIの関係を捉え直そうと試みる。心理学者は、「忘れる」という人間の能力に着目して、人間とAIの違いを整理する。AIは私たちのこころの在り方にどのような影響を及ぼすのか。答えのない問いに、日本の知性が愉しく挑む。日本学士院「脳と心の宇宙を探る」研究会の成果。
はじめに (苧阪直行)
第一章 AIと人間――これからの文明社会はどうなるのか?(甘利俊一)
第二章 近似的解決と真の解決(新井紀子)
――質疑応答
第三章 ChatGPTの後、人間には何が残るのか?(岩井克人)
第四章 内省(Introspection)は脳のどこからどのようにして生まれてくるのか?――そしてAIでは?(宮下保司)
第五章 AIは適度に忘れることができるか?――LLMにメタコグニションは必要か?(苧阪直行)
――質疑応答
あとがき(苧阪直行)
苧阪直行(オサカナオユキ)
1976年 京都大学大学院文学研究科(心理学)修了、博士(文学)
京都大学名誉教授、日本学士院会員(認知心理学・認知科学)
研究内容:意識、注意とワーキングメモリの認知脳科学的研究および実験心理学史
甘利俊一(アマリシュンイチ)
1963年 東京大学数物系研究科修了、博士(工学)
帝京大学特任教授
研究内容:数理工学全般、特に情報幾何と数理脳科学
著書:『めくるめく数理の世界』(サイエンス社、2025年)、Information Geometry and Its Applications.( Springer, 2016)など。
新井紀子(アライノリコ)
一橋大学法学部およびイリノイ大学数学科卒業、イリノイ大学5年一貫制大学院を経て、東京工業大学(現:東京科学大学)で博士(理学)を取得
国立情報学研究所 社会共有知研究センター長・教授
一般社団法人 教育のための科学研究所 代表理事・所長
研究内容:数理論理学
2011年~ 2020年、人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクター。2016 年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。
著書:『数学は言葉』(東京図書、2009年)、『AI vs 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社、2018年)、『AI に負けない子どもを育てる』(東洋経済新報社、2019年)、『シン読解力』(東洋経済新報社、2025年)など。
岩井克人(イワイカツヒト)
1972 年 マサチューセッツ工科大学博士課程修了 Ph.D
神奈川大学特別招聘教授、東京大学名誉教授、日本学士院会員
研究内容:不均衡動学、貨幣論、進化論的経済学、法人論、信任論
著書:Disequilibrium Dynamics.(Yale University Press, 1981)、『ヴェニスの商人の資本論』(筑摩書房、1992年)、『貨幣論』(筑摩書房、1993年)、『21世紀の資本主義論』(筑摩書房、2006年)、『会社はこれからどうなるのか』(平凡社、2009年)、『経済学の宇宙』(日経BPM、2021年)、『資本主義の中で生きるということ』(筑摩書房、2024年)など。
宮下保司(ミヤシタヤスシ)
1978 年 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了、医学博士
日本学士院会員、東京大学名誉教授、順天堂大学医学研究科特任教授
研究内容:大脳生理学、認知神経科学。大脳記憶ニューロンの発見、トップダウン想起信号の発見、メタ認知の大脳機構の解明、等の業績がある。
著書:『脳から心へ』(編著、岩波書店、1995年)、Image, Language, Brain(MIT Press, 2000)など











