全ての書籍 語学 外国語習得に成功する学習プロセス
紙 版
英語圏への語学留学を経験なしに英語学習に成功するには?学習者へのライフ・ストーリー・インタビュー調査を用いて分析する.
出版年月 | 2017年02月28日 |
---|---|
ISBN | 978-4-87259-561-1 C3082 |
判型・頁数 | A5判・254ページ |
定価 | 本体6,300円(税込6,930円) |
在庫 | 在庫あり |
英語圏への語学留学を経験することなく英語学習に成功するには,どのような方法をとればよいか.様々な学習の機会を活用し,自らの学習環境を整備していくダイナミックなプロセスを,ライフ・ストーリー・インタビュー調査を用いて分析する.学習成功者がスランプを経験してもなお学習を継続していく態度や特徴的な学習の捉え方,自己調整などの精神発達に関する視点を軸に,成功する学習プロセスを解明する.
序章学習成功者から学ぶ
1 わが国の英語学習事情
2 学習者の英語習得に対する意識――学習成功者に学ぶ視点
3 本書の目的と意義
4 本書の構成
第1章分析の枠組み
1 自己調整学習とその概念
(1)自己調整学習の定義
(2)3つの構成要素
(3)循環的機能と発達段階
(4)言語学習場面への応用
(5)自己調整学習の課題
2 状況論的アプローチとその学習観
(1)正統的周辺参加
(2)実践共同体
(3)学びのトラジェクトリ
(4)正統的周辺参加の分析的視座
第2章質的研究
1 質的調査の見直し
(1)質的研究の特徴
(2)物語的な理解
2 事例研究
(1)事例研究のメリット
(2)事例研究の分類
(3)対象者の人数と調査回数
(4)ライフストーリー・インタビュー
3 本書の事例研究
(1)調査のデザイン
(2)調査対象者
(3)調査の概要
(4)分析のプロセス
第3章事例研究
1 「イベント型学習」のケン
(1)人物紹介
(2)ケンのトラジェクトリ
(3)努力継続型のトラジェクトリ
(4)ケンの学習ポイント
2 「理想追求型」のゆり
(1)人物紹介
(2)ゆりのトラジェクトリ
(3)ゆりの学習のポイント
3「習慣型学習」の学
(1)人物紹介
(2)学のトラジェクトリ
(3)学の学習のポイント
第4章学習成功者の自己調整学習とは
1 トラジェクトリの総合的分析
2 自己調整学習方略
(1)動機を高める仕掛け
(2)学習継続の仕掛け
(3)学習整備の仕掛け
3 自己効力感
(1)学習初期:高い自己評価
(2)学習中期:ペルソナ
(3)学習後期:期待と不安と自信
4 目標への関与
(1)ぼんやりとした最終到達目標
(2)目標の志向性
(3)目標の個性化
(4)実践共同体への参加
(5)グループフロー経験
(6)ユビキタス学習
第5章結論
1 まとめ
2 教育への示唆
3 本書の問題点と今後の展望
付録資料
参考文献
あとがき
索引
著者略歴
吉田ひと美(ヨシダヒトミ)
吉田ひと美
2010-2011 年国際ロータリー財団国際親善奨学生としてVictoria University of Wellington, School of Linguistics and Applied Language Studies(MA in Applied Linguistics)。2013 年、大阪大学大学院言語文化研究科修了(言語文化学博士)。同志社女子大学、関西大学、関西国際大学非常勤講師を経て、現在、関西学院大学国際学部、英語専任講師。専門分野は応用言語学、外国語教育学。