異説・日本近代文学
在庫あり
出原 隆俊 著
A5判 314ページ
定価3600円+税
ISBN978-4-87259-357-0 C3095
奥付の初版発行年月:2010年01月
内容紹介
著者は「ある作家の文学作品の背後にある別の作
家の影響を探る」という意図のもとに,透谷や一
葉,漱石,鴎外,芥川らの作品内部の関連を明か
す(本書Ⅲ「典拠と借用」).Ⅰ「内部と外部」では
透谷・鏡花・三島らの作品を特色づける内部の目
と外部の目について,Ⅱ「作品論再考」では新し
い角度から『にごりえ』や『心』『舞姫』を分析する.
もう一つの目で読解する日本近代文学史.
目次
Ⅰ〈内部〉と〈外部〉
1 〈内部〉と〈外部〉という問題‐日本近代文学の一面‐
2 北村透谷における〈内部〉と〈外部〉
3 透谷と鑑三・透谷と愛山の一側面
4 泉鏡花作品のおける〈内〉と〈外〉‐〈魔)を中心に‐
5 〈心〉と〈外部〉‐漱石作品の一端‐
6 三島作品における(内部)と(外部)‐『金閣寺』を中心に‐
Ⅱ 作品論再考
7 樋口一葉『にごりえ』の〈彼の人)
8 森鴎外『高瀬舟』異説
9 Kの代理人としての「私」‐漱石『心』における言葉の〈連鎖〉について‐
10 三島由紀夫『金閣寺』の構成意識
11 洋行と“からゆき”‐反『舞姫』小説の位相‐
Ⅲ 〈典拠〉と〈借用〉
12 「他界」と「崇高」
13 お力の登場
14 水揚げ・出奔・《孤児》物語‐『たけくらべ』の美登利の変貌
15 裏側から読む漱石『心』
16 芥川龍之介『疑惑』と鴎外・志賀直哉
あとがき
初出一覧
作家名索引
著者略歴
出原 隆俊(著)(イヅハラ タカトシ)
1951年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中退。県立広島女子大学、京都教育大学を経て、89年大阪大学文学部教授、99年より大阪大学大学院文学研究科教授。
(上記内容は本書刊行時のものです。)
