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シリーズ 環境リスクマネジメント5

リスクコミュニケーション論

在庫僅少
平川 秀幸,土田 昭司,土屋 智子 著/「環境リスク管理のための人材養成」プログラム 編
四六判 244ページ 並製
定価2000円+税
ISBN978-4-87259-284-9 C3336
奥付の初版発行年月:2011年03月

内容紹介
目次
著者略歴

内容紹介

リスク管理における情報提供・対話・共考・問題解決への協働を支えるリスクコミュニケーショ
ンの役割と重要性を理解する.個人,組織において,コミュニケーターが知るべき人の心と文化や社会制度,組織のメカニズムや緊急時特有の留意点も考慮した実践的スキルを学ぶ.
 

目次

リスク管理シリーズ 巻頭言
わがままをコミュニケーションで実現しよう


第1 講リスクガバナンスの考え方
リスクコミュニケーションを中心に 平川 秀幸

1 リスクガバナンスとは

2 リスクガバナンスの方法論
● リスクアナリシスとは
● 政策決定プロセスにおけるリスクアナリシス  
● 国際リスクガバナンス・カウンシルのリスクガバナンスモデル 

3 リスクガバナンスの考え方
● リスクガバナンスのパラダイム:トップダウンと相互信頼
● リスクガバナンスの考え方の特徴  

4 リスクコミュニケーションとは
● リスクコミュニケーションの目的
● リスクコミュニケーションのポイント  
● リスクコミュニケーションのイメージ

5 リスクコミュニケーションの発展段階
● リスクコミュニケーションの3 段階
● 事後対応から事前対応へ:欧州の動向
● 事後対応から事前対応へ:日本の動向
● リスクコミュニケーションの七つの原則  

6 リスクコミュニケーションの諸問題
● リスク認識の多元性  
● リスク問題をどう「フレーミング」するか
● トランスサイエンス的問題としてのリスク

7 リスク認知の多元性を理解する
● 認知されたリスクの大きさ
● リスク認知にかかわる誤解と偏見
● 社会的・政治的問題としてのリスク 
● リスク認知と事前警戒原則  
●「 不安」の背後にある三つの「不」  
●「 不確実性」をめぐる二つの文化  
● ゼロリスクへの要求  
● 数字では測れない不安
● 悲劇の怖れとしてのリスク  

8 リスクをいかに語るか
● リスクを語る二つの視点とそのギャップ
● リスク評価の社会的文脈 47 
● 事例に見るリスク認識のギャップ:遺伝子組み換え作物のリスク評価  
● 事例に見るリスク認識のギャップ:米国産牛肉のリスク評価  
● 日米交渉の過程  
● 価値中立性
●「 科学以外」のことを語る難しさ


第2 講個人・組織・社会の協働のための
「参加型手法」 平川 秀幸

1 なぜ参加が重要なのか
● さまざまな利害関係者を参加させるメリット  
● 規範的意義・道具的意義・実質的意義  
● 悲劇的意義

2 フレーミングと参加の関係

3 リスク問題の類型化と参加者の範囲
● リスクの四つの分類  
● リスク管理のエスカレーター
● 単純なリスク問題
● 複雑なリスク問題
● 不確実なリスク問題  
● 多義的なリスク問題

4 参加型の手法

5 参加型コミュニケーションの具体的手法例
● サイエンスカフェ
● 参加型テクノロジーアセスメント
● 日本のテクノロジーアセスメントの失敗
● 参加型民主主義から熟議型民主主義へ  
● コンセンサス会議の手順
● 事実か意見か:農水省コンセンサス会議の後日談
● 日本でのコンセンサス会議の歴史
● コンセンサス会議の特徴と意義
● サイエンスショップ

6 大阪大学でのサイエンスショップ


第3 講リスクコミュニケーションの社会心理学的様相 土田 昭司

1 リスクとは何か
●「 リスク」の意味は「危険」だけではない

2 なぜ社会にとってリスクコミュニケーションが必要なのか
● 平等な社会で進んだ意思決定の分散化
● リスクコミュニケーションにおける「リスクの管理者」は誰なのか

3 リスクの心理学的側面
●ヒトは日常のリスクをどのように処理しているか
● リスクコミュニケーションは双方向の話合い
● 行動決定に働きかける三つの要因
● リスクコミュニケーションの本質とは
● 人はなぜ危険を考えるのか
● 情報伝達で生じる歪み
● 相手の解読コードをさぐる  
● 非言語コミュニケーションを意識する  
● 社会的スキルを身につける

4 私たちが生きている情報空間
● 物理的現実と精神的現実は一致しない  
● 物理的現実よりも影響のある社会的現実と折り合いをつける

5 リスクコミュニケーションのもととなる認知構造
● 認知構造とは何か
● 意思決定におけるスキーマの役割
● 意思決定のための記憶ネットワーク構造
● リスクコミュニケーションが目的とする認知構造
● 感情は理屈に勝る
● 危険を受け入れてもよい利益とはなにか
● リスク認知の簡便方略(ヒューリスティクス)
● 感情ヒューリスティクス:人がリスクを判断する危険と便益の高低

6 信頼とリスクコミュニケーション
● 誰もが意思決定できる成熟した民主主義社会
● 安全と安心,理解と納得を結ぶもの
● リーダーシップとは
● 信頼の規定因
● 信頼を得るために
● 利益の分配方法と親密度を知る  

7 組織でのリスクコミュニケーション

1 リスクコミュニケーションの歴史
● アメリカ社会における市民とリスク問題
● “リスクコミュニケーション”の提唱
● 失敗から新たな定義へ

2 対話・共考・協働
● 昔と今のリスクコミュニケーションの考え方
● リスク管理の要諦としてのリスクコミュニケーション
● 相手を手助けするという考え方

3 リスクコミュニケーションの課題
● 社会の誤解と組織の理解不足  
● 専門家の問題点
● 市民と専門家の違い
● 専門家が気をつけるべき点

4リスクコミュニケーションのプロセス
● 目標の設定
● 情報の受け手を決める
● 受け手分析の事例
● 計画の策定

5 リスクメッセージの作成
● メディアの選択
● リスクメッセージを準備する
● リスク情報の内容

6 リスクコミュニケーションの場の設計
● 問題の性質  
● 参加者の選択と役割
● リスクコミュニケーションの場の設計例
● 公聴会を改善する
● コミュニケーションのための心得
● 評価と改善

7 リスクコミュニケーション成功のポイント
● 信頼を得る対応とは
● リスクコミュニケーションをリスク管理に活かす

8 ファシリテーターの役割と課題
● ファシリテーターとは

参考文献  
索  引

 

著者略歴

平川 秀幸(著)(ヒラカワ ヒデユキ)
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 准教授

土田 昭司(著)(ツチダ ショウジ)
関西大学社会安全学部教授・副学部長

土屋 智子(著)(ツチヤ トモコ)
財団法人電力中央研究所 社会経済研究所 地域政策領域リーダー 上席研究員

「環境リスク管理のための人材養成」プログラム(編)(カンキョウカンリノタメノジンザイヨウセイプログラム)


(上記内容は本書刊行時のものです。)