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全ての書籍 機械・金属 超音波による非破壊材料評価の基礎

超音波による非破壊材料評価の基礎

林高弘

紙 版電子版

実際に非破壊検査を実施している実務家あるいは技術開発に携わっている技術者、学生にも、技術体系の学び直しに絶好の著作。

出版年月2021年10月20日
ISBN978-4-87259-747-9 C3053
判型・頁数 A4判・166ページ
定価本体3,300円(税込3,630円)
在庫在庫あり
内容紹介
目 次
著者略歴

超音波探傷を専門に学びたい読者に役立つ専門書。
分野全体を俯瞰して網羅した基礎をまとめ、学生や実際に非破壊検査を実施している実務家あるいは技術開発に携わっている技術者にとっても、技術体系を基本から学びなおしたいときには絶好の著作である。 波動方程式を、様々な境界条件の下で丁寧に解いて示している。詳細に式の展開が記述され、有限要素法を利用した数値計算の手法について、あるいは計測技術の基礎からその具体的な考え方まで網羅している。

1.はじめに

1.1 本書について
1.2 用いる用語
1.3 用いる数式,数式中の文字
1章の参考文献

2.超音波を非破壊材料評価に用いる理由

2.1 様々な非破壊検査・評価法
2.2 超音波を用いた非破壊材料評価法
 2.2.1 超音波の周波数と非破壊評価
 2.2.2 固体材料中を伝搬する様々な超音波
 2.2.3 超音波を用いた様々な非破壊材料評価手法
2.3 超音波を用いた非破壊材料評価の重要性
2章の参考文献

3.弾性体中を伝搬する波(境界のない無限弾性媒体中を伝搬する波)

3.1 支配方程式
3.2 1次元波動方程式
 3.2.1 ダランベールの解
 3.2.2 初期値を与えたときの解析解の導出例
 3.2.3 変数分離による解析解
 3.2.4 1次元波動方程式の一般解(変数分離解からの導出)
 3.2.5 端部に強制調和振動を与えた場合の半無限弾性体中の平面波(複素調和波の解)
 3.2.6 複素調和波の利用
3.3 任意方向を伝搬する平面波
3.4 平面波のエネルギ
3章の参考文献

4.境界・界面における反射・透過・屈折・モード変換

4.1 変位ポテンシャルによる波動方程式
4.2 境界・界面に垂直に入射される平面波の反射・透過
 4.2.1 自由端,固定端における全反射
 4.2.2 弾性体界面における反射・透過
 4.2.3 中間層を反射・透過する平面波
4.3 斜角入射による平面波の透過・反射・屈折
 4.3.1 自由境界での反射とモード変換
 4.3.2 異なる材料の界面を反射・透過する平面波
 4.3.3 理想流体間にある薄板を透過する超音波
4章の参考文献

5.境界に沿って伝搬する波(ガイド波)

5.1 表面に局在して分布するガイド波(レイリー波)
 5.1.1 レイリー波の特性方程式と近似解
 5.1.2 レイリー波の振動分布
5.2 板中を伝わるガイド波(SH板波)
 5.2.1 SH板波の特性方程式
 5.2.2 群速度
 5.2.3 分散曲線
 5.2.4 振動分布
5.3 板中を伝わるガイド波(ラム波)
 5.3.1 ラム波の特性方程式(レイリーラム方程式)
 5.3.2 分散曲線
 5.3.3 ラム波の振動分布
 5.3.4 ラム波の変位場の一般解
 5.3.5 薄板の非破壊評価における分散曲線の利用
5.4 固体-固体界面を伝搬するガイド波(ストンリー波)
5.5 液体-固体界面を伝搬するガイド波(ショルテ波)
5.6 液体―固体界面を伝搬するレイリー波(漏えいレイリー波)
5章の参考文献

6.弾性波伝搬の数値計算

6.1 有限差分法による弾性波伝搬の数値計算
 6.1.1 有限差分法の基本原理
 6.1.2 境界条件
 6.1.3 空間および時間の離散化に関する制限
 6.1.4 Leapfrog法(かえるとび法,FDTD,EFIT法)
 6.1.5 吸収境界条件(完全整合層,Perfect Matching Layer, PML)
 6.1.6 縦波,SV波へのLeapfrog法の適用
 6.1.7 有限差分法による数値計算例
6.2 有限要素法による弾性波伝搬の数値計算
 6.2.1 仮想仕事の原理に基づく有限要素法の基礎式
 6.2.2 離散化による全体系の運動方程式の導出
 6.2.3 過渡的応答,周波数応答
6.3 ガイド波の数値計算のための有限要素法特殊解法(半解析的有限要素法)
 6.3.1 半解析的有限要素法による支配方程式
 6.3.2 変位解の導出
 6.3.3 点音源に対する変位解
 6.3.4 群速度の導出
 6.3.5 過渡的応答の問題
 6.3.6 分散曲線の計算
 6.3.7 ガイド波伝搬シミュレーション
6章の参考文献

7.振動・波動の計測

7.1 振動・波動から電圧信号への変換技術
7.2 アナログ信号処理
 7.2.1 アナログフィルタ
 7.2.2 包絡線検波・ピークホールド(ダイオード検波)
 7.2.3 アンプ
7.3 デジタル信号処理
 7.3.1 加算平均
 7.3.2 移動平均,FIRフィルタ,IIRフィルタ
 7.3.3 DFT・FFT(離散フーリエ変換・高速フーリエ変換)
 7.3.4 2次元フーリエ変換
 7.3.5 時間‐周波数解析(短時間フーリエ変換,ウェーブレット変換)
 7.3.6 ヒルベルト変換による包絡線検波
7章の参考文献

8.おわりに

本書の参考文献およびさらに学習する人のための参考文献
索引

林高弘(ハヤシタカヒロ)

1972年三重県生まれ。京都大学大学院(機械工学専攻)を修了。1997年より工業技術院資源環境技術総合研究所(現・産総研)、名古屋工業大学、ペンシルベニア州立大学、株式会社豊田中央研究所、京都大学にて超音波非破壊評価技術の研究・開発に携わる。2019年より、大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻 教授。博士(エネルギー科学)。