カート

よく検索される書籍>『白樺』派の研究学力格差を克服する学校文化コロナ禍の声を聞くマルタ語二重読みされる中華民国[増補版]ヨーゼフ・ラスカと宝塚交響楽団

全ての書籍 総記・一般芸術総記・一般教育・心理 写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」

写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」

吉成哲平 著/三好恵真子 監修

紙 版

写真家はそのとき何を思って撮影しその心はどこへたどり着くのか。心を揺り動かす写真と「ことば」の数々をつなぎ合わせる。

出版年月2021年03月31日
ISBN978-4-87259-728-8 C3070
判型・頁数 A5判・274ページ
定価本体3,000円(税込3,300円)
在庫在庫あり
内容紹介
目 次
著者略歴

「撮られたその一枚の裏側には、必ずやそれを撮った者がシャッターを切るその瞬間に抱いた心の揺らぎがあると私は考える」― 長く抱いた写真への疑問を、出会ってからは切り離すことなく心のなかにあり続けた、写真家・星野道夫氏が残した写真と「ことば」の数々に向けて追究した、若手研究者が成し遂げた新たな試み。
東松照明氏、畠山直哉氏も対象に、それぞれの写真家が長い年月をかけて伝えようとしたことを、「写真実践」という新たな作品分析方法を用いて見いだしていく。

刊行に寄せて「語り継がれていくこと」― 星野直子

序 章 星野道夫との出会い、そしてアラスカへ
第1節 私と星野作品の間に流れてきた時間
第2節 長く想い続けたアラスカへ
第3節 本書の目的
第4節 本書の構成について

第Ⅰ部 新たな方法論としての「写真実践」

第1章 写真を撮り続ける中で重層されゆく思索
第1節 写真実践とは何か
第2節 類似する先行研究との相違

第2章 風景との出会いの中で揺れ動く写真家たちの心のひだを見つめて
第1節 写真実践をどう捉えていくか
第2節 根源的な問いとともに出会いを待ち望む―星野道夫
第3節 断絶を越え、一人の人間として向き合い続けた「戦争の影」―東松照明
第4節 予期しえない風景から生まれてゆく無数の問い―畠山直哉

第3章 写真実践を重層させることにより浮かび上がる共通項
第1節 人間の一生を越えて続いてきた時間、続いていく時間
第2節 写真家たちが見つめる生と死
第3節 境界を越え、つながりを見つけてゆく横断的思索
第4節 写真家たちの未来へのまなざし

第Ⅱ部 星野がアラスカで見出してゆく内実を「写真実践」から読み解く

第4章 見過ごされてきた星野道夫の写真実践
第1節 従来の「星野道夫論」を越える意義

第5章 分断され論じられ続けてきたアラスカの人間と自然
第1節 アラスカ先住民と自然との関わり、その精神世界
第2節 アラスカ先住民を周縁化してきた幾重ものまなざし
第3節 今も人間と結ばれているアラスカの自然

第6章 「長い旅の途上」で星野道夫が見出したコスモロジー
第1節 分析対象作品およびその方法について
第2節 旅し、住まう中で考え続けられた「人間と自然の関わり」
第3節 「無窮の彼方への旅」から捉え直される諸存在
第4節 星野道夫が辿り着いたコスモスとその時空

第7章 星野道夫のアニミズム論への展望と「内なる自然」
第1節 先見的なアニミズム論との共通項
第2節 領域を越えつながってゆく思索と志
第3節 時空を越え暮らしへと結ばれゆく写真家たちの実践

終 章 再びのアラスカにて―そして写真実践は続く


巻末表4-1 これまでに発表された星野作品

巻末表6-1 星野道夫全エッセイ

写真出典一覧

参考文献

あとがき

監修者のことば―三好恵真子

索引/執筆者紹介/巻末カラー写真

吉成哲平(ヨシナリテッペイ)

1994年生まれ。大阪大学人間科学研究科博士前期課程。専門領域は、写真の実践研究、生活環境論、アラスカ先住民研究、人間と自然の共生。
2018年に大阪大学人間科学部卒業(写真HP「勿忘草」https://forget-me-not.myportfolio.com/)

三好恵真子(ミヨシエマコ)

1965年生まれ。大阪大学人間科学研究科教授。
専門領域は生活環境論、実践志向型地域研究、人間と自然の共生。
主要著作に、『現代中国社会変動與東亜新格局第二輯、第一輯』(共著、社会科学文献出版社、2020、2012)、『リン事典』(共著、朝倉書店、2017)、『バイオサイエンス時代から考える人間の未来』(共著、勁草書房、2015)、『共進化する現代中国研究―地域研究の新たなプラットフォーム』(共編著、大阪大学出版会、2012)、『グローバル人間学の世界』(共著、大阪大学出版会、2011)などがある。

NEWS・イベント・書評等

イベント 2021年12月1日

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』著者ラジオ出演

本書の著者、吉成哲平氏が大阪ミナミのラジオ局YES-fmの人気番組「ハートフルステーション」に出演します。ぜひお聞きください。市外の方も下記リンクの同時配信サイトにて聴取可能です。

10:45~11:00放送
12月8日(水)
第1回 「写真家 星野道夫さんの作品との出会いから、アラスカへ」
12月15日(水)
第2回 「写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」」
12月22日(水)
第3回 「写真家たちの眼から描き出していく、戦後のひとびとの暮らし」
https://fmplapla.com/yesfm


受賞 2021年10月14日

吉成哲平さんが「日本生活学会の100人」に選ばれました!

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』著者・吉成哲平さんが「日本生活学会の100人」に選ばれました。インタビュー記事が学会HPに掲載されています。
今後の研究の展望についても言及されていますのでぜひご覧ください。
http://lifology.jp/people100/vol19yoshinari/#more-3656


書評・紹介 2021年8月6日

ブックトークのレポートが掲載されました

7/3に開催されました、『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』のブックトークイベントのレポートが大阪大学未来共創センターHPに掲載されました。
ご参加できなかった方もぜひご覧ください。

https://www.hus.osaka-u.ac.jp/mirai-kyoso/ja/reports/210803A/


Newsイベント 2021年6月23日

【終了】トークイベント記念販売のお知らせ

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』著者トークイベント開催を記念し、参加を検討されている方に本書を特別価格でご提供いたします。


イベント 2021年6月23日

【終了】風景との出会いの中で展開され続ける「写真実践」

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』著者・吉成哲平さんによるブックトーク「風景との出会いの中で展開され続ける「写真実践」」が7/3(土)オンライン開催されます。
星野道夫氏をはじめ写真家たちの活動の軌跡を通じ、著者の提唱する新たな写真研究の方法論「写真実践」について語られます。
https://www.hus.osaka-u.ac.jp/mirai-kyoso/ja/events/210623A/


書評・紹介 2021年4月28日

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』

星野道夫事務所公式HPにて、新刊『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』(吉成哲平・著、三好恵真子・監修)をご紹介いただきました。「筆者自身も写真実践を積み重ねながら、彼らに深い敬意と感謝の念をもって書かれた一冊」(紹介文より)
https://www.michio-hoshino.com/news/detail/65


書評・紹介 2021年4月8日

『写真家 星野道夫が問い続けた「人間と自然の関わり」』(吉成哲平・著、三好恵真子・監修)

本書が大阪大学入学式の総長式辞にて紹介されました。
「まぶしさを感じ、心から感銘を受けました」アラスカをフィールドに活躍した写真家・星野道夫氏のことばとともに、現役の阪大生・大学院生でありながら、星野氏の足跡をたどり自らの考察を著書としてまとめた吉成氏のエピソードをご紹介いただきました。

http://www.osaka-up.or.jp/book.php?isbn=978-4-87259-728-8