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近代日本の司法省と裁判官

19世紀日仏比較の視点から

在庫あり
三阪佳弘 著
A5判 332ページ 上製
定価5300円+税
ISBN978-4-87259-488-1 C3032
奥付の初版発行年月:2014年10月

内容紹介
目次
著者略歴

内容紹介

近代日本法制のモデルである仏法を素材に、比較史的観点から日本の裁判官制度について考察し、従来我が国独自とされた裁判官の前近代性や官僚制化が、西欧型近代法の普遍的流れの中にあることを明らかにする。また、司法制度改革のなかで示された歴史的司法制度像を「統一性と等質性」のもとであたかも不変・固定的に捉えようとする通説を批判し、制度史研究及び司法制度改革の議論に対し新しい視座を提供する。 

目次

序論 比較の中の近代日本の司法省と裁判官
第一節 問題視角
第二節 司法省の位置づけ
第三節 明治前期の司法省―その制度内容と制度像

第一編 19世紀末フランスにおける司法組織改革と裁判官
序章
第一章 歴史的前提としての19世紀フランスの裁判官制度
第一節 裁判官の政府任命制と集権化
第二節 司法大臣=司法省と階層的司法官職体系
第三節 司法官職体系の階層化と裁判官人事
第四節 裁判官の身分保障(不可動性原則)と裁判官の罷免

第二章 1890年代の裁判官と司法改革議論
第一節 1870年代の政府と司法官
第二節 1870年代の議会における司法改革論議―裁判官制度(採用・昇任・階層性)を中心に

第三章 1880代初頭の政府と裁判官―無認可修道会に関する1880年3月29日のデクレをめぐる対抗と公選制
第一節 1879~80年における司法組織改革関係諸法案
第二節 無認可修道会に関するデクレの執行をめぐる司法官と政府の対立
第三節 1880年11月の下院における法案審議―不可動性の停止をめぐって

第四章 1883年8月30日司法組織改革の制定―不可動性の停止と司法省の追放―
第一節 1882年11月不可動性の廃止と裁判官公選制原理の採用
第二節 1883年1月裁判官公選制を軸にした司法組織改革法案の否決
第三節 司法組織改革法の成立と司法官の追放

第二編 近代日本の司法省と裁判官
第一章 裁判官の身分保障と司法省―明治30年代の「老朽裁判官」淘汰
第一節 問題の設定―1890年裁判所構成法における司法行政事務運営方式の二面性
第二節 司法省および検事局の裁判所・裁判官統制強化論

第二章 裁判官の任用と司法省―明治末から大正期の法曹養成論議とその帰結としての集権化
第一節 問題の所在
第二節 1890年代における法曹資格・任用制度の原型の成立
第三節 1900~10年代の法曹資格・任用制度改革論議
第四節 明治末から大正期の法曹養成論議その帰結としての集権化 

第三章 裁判官と司法行政―昭和初期の裁判所構成法改正をめぐる議論とその帰結
第一節 問題の設定
第二節 1927~29(昭和2~4)年裁判所構成法改正委員会における裁判所構成法改正作業
第三節 裁判所構成法改正委員会における大審院長の権限拡大問題
第四節 裁判所構成法改正論議の帰結

あとがき
索引
  

著者略歴

三阪佳弘(ミサカヨシヒロ)
大阪大学大学院高等司法研究科教授。1960年大阪市生まれ。
大阪大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪大学法学部助手、龍谷大学法学部助教授、同教授を経て2004年から現職。比較法史、日本近代法史を担当。
主要著書として、『日本近代法制史研究の現状と課題』(「第7章 刑事訴訟法」を分担、弘文堂、2003年)、『近代日本における社会変動と法』(「第6章 隠居と訴訟手続の中断をめぐる大審院聯合部判決」を分担、晃洋書房、2006年)、『講座明治維新5 立憲制と帝国への道』(「第7章 近代法体系の成立」を分担、有志舎、2012年)ほか。
最近の研究業績として、「近代日本の地域社会と弁護士――1900年代の滋賀県域を題材として」(法と政治62-1、2011年)、「明治末・大正期京滋地域における弁護士と非弁護士――続・近代日本の地域社会と弁護士」(阪大法学63-2、2013年)、「明治前期民事判決原本にあらわれた代人――1877-90年の京滋阪地域の代人の事例」(阪大法学63-3=4、2013年)ほか。

(上記内容は本書刊行時のものです。)