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メルロ=ポンティの空間論

在庫あり
家高 洋
A5判 244ページ 上製
定価3800円+税
ISBN978-4-87259-453-9 C3010
奥付の初版発行年月:2013年09月

内容紹介
目次
著者略歴

内容紹介

メルロ=ポンティは空間の問題系を身体的主体の時間性から「解明」しようとした。だが『知覚の現象学』には、身体的主体と視野全体の諸対象との相互的構成の空間システムという別の可能性が存する。中期言語論や逆さめがねの実験を手がかりにメルロ=ポンティ思想に対する新解釈が示され、空間の諸問題に関する思想史的な解明が導き出される。空間経験に関するシステムと主体との現象学的関係を提示する、独創性豊かな新知見。 

目次

まえがき(加國尚志)



第一部 『知覚の現象学』の空間論
第一章 奥行き
   第一節 問題の所在
   第二節 メルロ=ポンティの検討
       a 奥行きの「標識」による「説明」への批判
    b 奥行きの成立について
   第三節 奥行きと時間性 ―メルロ=ポンティの解決
   第四節 物の経験と視野における規範
   第五節 まとめ

第二章 空間の基準設定
   第一節 問題の所在
   第二節 視野逆転の実験(ストラットンの逆さめがねの実験)
   第三節 メルロ=ポンティの検討
       a 視野と身体像との関係
   b 基準について
   第四節 ウェルトハイマーの実験 ―メルロ=ポンティの解決
   第五節 考察 
   第六節 幻影肢と視野逆転あるいは傾斜の実験 ―その類似と違い

第三章 空間の中心設定
   第一節 問題の所在
   第二節 運動の相対性
   第三節 遠さと過去 ―前期フッサールの時間論を手がかりとして
   第四節 時間意識と空間的地平構造
   第五節 見かけの運動 ―「運動の相対性」と「位置の恒常性」
   第六節 第一部のまとめと課題


第二部 言語と主体性
第一章 『知覚の現象学』の主体性について
   第一節 『知覚の現象学』における時間性による解明
   第二節 『知覚の現象学』における主体の在り方について
   第三節 『知覚の現象学』における理解について

第二章 中期メルロ=ポンティ言語論の意義
   第一節 第三の次元としての「言語」
   第二節 言語学の成果
       a 差異のシステムとしての言語
       b 言語獲得の過程
       c 言語と主体
       d 表現のパラドクス
   第三節 言語論の観点から
       a 言語と空間の類似
       b 表現としての知覚


第三部 現象野と身体 ―後期メルロ=ポンティの思想を手がかりに
第一章 時間論の変容
   第一節 前期フッサール時間論の批判的検討
       a 時間論の相互包含的構造
       b 前期フッサールの時間論への批判的検討
   第二節 運動現象について
       a 動体の同一性
       b 生まれつつある運動
   第三節 後期メルロ=ポンティにおける現象野の時間論

第二章 現象野における空間経験
   第一節 後期メルロ=ポンティの課題 ―「哲学者とその影」を手がかりとして
   第二節 線と運動
       a 線について
       b 絵画における運動
   第三節 奥行きについて

第三章 現象野と身体の協働
   第一節 自己の運動と知覚
   第二節 現象野と身体の協働
       a 見かけの運動
       b ストラットンの実験について
   第三節 空間における可逆性
       a 問題の所在
       b 身体の可逆性
       c 空間における可逆性

結びにかえて

あとがき



文献について

略号について

索引 

著者略歴

家高 洋(イエタカ ヒロシ)
1966年大阪府に生まれる. 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学. 博士(文学). 現在, 大阪大学大学院文学研究科ほか非常勤講師.

論文 「奥行きの経験」(『カルテシアーナ』No. 13), 「理解と言語―ガダマーの哲学的解釈学について」(『臨床哲学』No. 13), 「質的研究の前提と主題は何か」(『看護研究』Vol. 46, No.1)ほか.

(上記内容は本書刊行時のものです。)

受賞・書評情報


2015年7月17日
『メルロ=ポンティの空間論』

書評
倫理学研究(関西倫理学会)で紹介されました。