阪大リーブル50
女たちの満洲
―多民族空間を生きて―
在庫あり
生田 美智子 編/藤原 克美,阪本 秀昭,中嶋 毅,ハリン イリヤ,林 葉子,伊賀上 菜穂,メリニコワ イリーナ,深尾 葉子,花井 みわ,思 沁夫 著
四六判 322ページ 並製
定価2100円+税
ISBN978-4-87259-432-4 C1322
奥付の初版発行年月:2015年04月
内容紹介
日本人,漢人,朝鮮人,満州人,蒙古人,ロシア人など,満洲に生きた多民族の女性たちのさまざまな側面に資料をもとに踏み込む.婚姻,消費生活,男たちの欲望の対象としての性,女子教育,正教会の信徒,雑誌や新聞,文学や映画の中の女性像,各民族のオーラルヒストリーなどを通し,満洲国という日本の植民地下で生きた女性たちの困難な姿が浮かび上がる.戦争や近代史の空白の領域に初めて光を投げかける.
目次
【序論】多民族空間を生きた女たち(生田美智子)
<第Ⅰ部> 日常生活を通して
1 満洲の消費社会と女性(藤原克美)
2 ロシア人村と日本人開拓移民村の結婚と家族(坂本秀昭)
3 満洲のロシア人女子教育(中嶋毅)
4 女性信者の生きざまを通して(ハリン イリヤ)
<第Ⅱ部> メディアを通して
5 『満洲グラフ』にみる女たち(生田美智子)
6 『満洲日報』にみる <踊る女>(林葉子)
7 小説表象としての農村ロシア人女性(伊賀上菜穂)
8 『私の鷺』に写った李香蘭の神話と現実(メリニコワ イリーナ)
<第Ⅲ部> 記憶を通して
9 日本人女性の満洲体験(生田美智子)
10 満洲に生きた漢人女性(深尾葉子)
11 満洲移住の朝鮮人女性(花井みわ)
12 内モンゴルに生きたダフール人、エヴェンキ人女性たち(思沁夫)
あとがき(生田美智子)
著者略歴
生田 美智子(編)(イクタ ミチコ)
1946年生まれ。大阪大学名誉教授
藤原 克美(著)(フジワラ カツミ)
1967年生まれ。大阪大学言語文化研究科准教授
阪本 秀昭(著)(サカモト ヒデアキ)
1948年生まれ。天理大学国際学部名誉教授
中嶋 毅(著)(ナカジマ タケシ)
1960年生まれ。首都大学東京大学院人文科学研究科教授
ハリン イリヤ(著)(Kharin Ilya)
1983年生まれ。ブリンストン大学博士
林 葉子(著)(ハヤシ ヨウコ)
1973年生まれ。大阪大学大学院文学研究科助教
伊賀上 菜穂(著)(イガウエ ナホ)
1969年生まれ。中央大学総合政策学部准教授
メリニコワ イリーナ(著)(Melnikova Irina)
1957年生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部教授
深尾 葉子(著)(フカオ ヨウコ)
1963年生まれ。大阪大学経済学研究科准教授
花井 みわ(著)(ハナイ ミワ)
早稲田大学社会科学総合学術院准教授
思 沁夫(著)(ス チンフ)
1966年生まれ。大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任准教授
(上記内容は本書刊行時のものです。)
